ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
監督:トーマス・ヤーン
出演:ティル・シュバイガー, ヤン・ヨーゼフ・リーファース, ティエリー・ファン・ヴェルフェーケ
1997年/独/90分

内容(「キネマ旬報社」データベースより)

余命少ない2人が、やぶれかぶれの旅を続けるロードムービー。病院を抜け出し、ベンツを盗んで、旅に出た2人。中に大金が積まれていたことも知らずに…。道中、犯罪を繰り返し、ギャングのみならず、警察からも追われる身になる。


ツボでした。サイアクな出逢いの二人。病室が同室になるも、どうにも相容れない。
が、お互いが不治の病と知り、偶然見つけたウォッカで羽目を外し、海を見るためにベンツを盗んで逃避行!
どんだけめちゃくちゃ~!?と思うのですが、所々に散りばめられた病の影や、二人の表情に垣間見える真剣さに
笑いだけでなく、切なさも感じてしまいます。

『天国では海の話をすることが流行ってるんだ』

海を見たことがないというルディを海に連れて行く、というマーティン。
だけどマーティンもまた・・・


飽きさせないテンポで◎。
ついでにいうとマーティン役のティル・シュバイガー氏が、お気に入りの市原隼人の10年後を彷彿とさせ・・・って妄想、妄想!似てない?ですか?そうですか・・・。

この物語ではあくまで主犯がマーティンで、ルディは人質という設定。
二人は旅の中で深い友情を育み、お互いを支え合っているのだけどマーティンはルディをかばい続ける。
いよいよの時にルディがマーティンをかばおうとすると「ストックホルム症候群だ」なんて分析されてる。
その辺りのもどかしさとか、二人が交わす死についての会話は切ないけれど、好き。でした。